研究書・論文 
イギリスであること 「イギリス」であること
アイデンティティ探求の歴史

指 昭博編


定価: 本体4200円+税
1999年5月刊
ISBN4-88708-238-X
A5判 232頁

品切
イギリス人のアイデンティティを時代を越え,立場を超えて(アイルランド,オーストラリアやアフリカの植民地からの視点なども),多様に議論する大阪大学英国史研究会の9論文
【主要目次】
 1 「イングランド」の成立・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指 珠恵
  アングロ・サクソン期のイギリス/ベーダ『教会史』における「アングロ人」/「ひとつ
  の教会,ひとつの支配」への道−マーシアの覇権と教会/イングリッシュネス意識の
  完成−アルフレッド大王のangelcynn理念/「イングリッシュネス」の継承
 2 他者としてのアイルランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山本 正
  国家(国民)における自己と他者/中世〜近世初期のイギリス(イングランド)とアイル
  ランド/中世〜近世初期イングランドのアイルランド観(1)/中世〜近世初期イング
  ランド観(2)/その後のイギリス人とアイルランド
 3 外国人を見る眼差し−近世演劇における外国人観・・・・・・・・・・・・・・・・中川順子
  演劇−意識を映す鏡/他者との遭遇/「われわれ」と「かれら」のイメージ/変わる
  もの,変わらないもの/イングランド人のあるべき姿とは
 4 ブルータス伝説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指 昭博
  ブルータス伝説とその継承/必要とされた伝説/伝説のその後/伝説の遺産
 5 イギリス風マナーの自立−「イギリス人」らしさの成立・・・・・・・・・・・・・・・・川北 稔
  規範としてのイタリアとフランス−オランダの場合/粗野なイギリス人/ジェントル
  マンの作法/グランド・ユアーからピクチャレスクへ/「ニュー・ジェントルマン」/
  イングランド人とイギリス
 6 シエラレオネの黒人宣教師・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・並河葉子
  西アフリカ伝道活動にみる「イギリスらしさ」/黒人植民地シエラレオネの形成/
  文明化とキリスト教化/黒人主教クラウザ/それぞれの「イギリス」
 7 「最もイングリッシュなもの,それは最も美しい」−19世紀オーストラリアと
  ブリティッシュ・アイデンティティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤川隆男
  イングランド至上主義と白人コモンウェルス/タスマニアの雌トラ/「最もイング
  リッシュなもの,それは最も美しい」/人間と非人間の境界/聖パトリックの日/
  アングロ・ケルト/帝国がつなぐブリティッシュとアイリッシュ
 8 1924年大英帝国博覧会−博覧会にみる帝国とブリティッシュネス・・・・・・川本真浩
  対置される本国と海外帝国/ロンドンでの帝国博覧会/海外帝国−「他者性」の
  表象/本国ブリテン−ブリティッシュネスの表象/帝国宣伝とナショナル・アイデン
  ティティ
 9 ナショナル・トラスト−景勝地保護と国民統合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水野祥子
  伝統の創造/ナショナル・トラスト/トラストにみるナショナル・アイデンティティ/
  古記念物保護法/マルチ・ナショナリズム/スコットランド・ナショナル・トラスト/
  ブリティッシュ・アイデンティティ
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