研究書・論文 
ジェントルマンであること ジェントルマンであること

山本 正著


定価: 本体4200円+税
2000年11月刊
ISBN4-88708-274-6
A5判 260頁

在庫あり
近代のイギリスをリードしてきたジェントルマンとは何か? その時代につれる変容を追い,イギリス帝国の時と場の諸相の中で,多面的に考察する。大阪大学英国史研究会の9論文と川北教授の補論
【主要目次】
序 章 いま,なぜ,「ジエントルマンであること」か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山本 正
 戦後わが国における近代イギリス史研究とジェントルマン/ジェントルマンとは/
 本書の内容と構成
1 聖識者・ジエントルマン・プロフェッション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指 昭博
 「イングランド論」/徳性と聖職者/18世紀の聖職者像/ジェントルマン概念の
 拡大と聖職者
2 外からきたジェントルマン−近世における在英外国人の場合・・・・・・・・・・中川順子
 外国人ジェントルマンを探して/外国人ジェントルマンの発見/ジェントルマン
 として認めらること−外からきたジェントルマンたちの肖像/外国人がジェントル
 マンになるとき−社会で成功するために
3 ジェントルマンになりきれなかったアイルランド人たち−アイルランドの「イング
     ランド化」と1641年アルスタ蜂起の首謀者たち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山本 正
 イギリス帝国の形成とジェントルマン/1640年代のアイルランド・カトリック大反乱/
 アイルランドの「イングランド化」とアルスタ/アルスタ植民と「功労あるアイルランド
 人」/アイルランド人が「ジェントルマン」になるということは
4 「完全なる植民地ジェントルマン」をめざして−アメリカ南部メリーランド植民地
     におけるプランター・ジェントリと火曜倶楽部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・和田光弘
 イギリス化と消費革命/メリーランド植民地社会の階層構造と流動性/アレグ
 ザンダー・ハミルトンと火曜倶楽部/火曜倶楽部の会員とジェンティリティ/
 会話・ウイット・ユーモア/理念と現実の相克
5 「聖者」の執心−新興ジェントルマン,ジョン・ハワード・・・・・・・・・・・・・・・・・・森本真美
 つくられた「聖者」/拘束と解放/地主ハワードと所領民/公人としての覚醒/
 『監獄の状態』/理性の使徒/博愛主義とパターナリズム
6 クラバム派のソーシャル・リフォーム運動−ジェントルマンのあたらしいパターナ
     リズムのかたち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・並河葉子
 18から19世紀転換期のソーシャル・リフォーム運動/CMSの設立とクラパム派/
 CMS設立の背景/クラパム派の活動理念/ジェントルマンとジェンティリティ
7 ジェントルウーマン・ダウンアンダー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤川隆男
 移民するジェントルウーマン/タスマニアの万能家事手伝い/ソサエティ/
 渡航するガヴァネス/リスペクタブルな労働/ジェンティリティ
8 ウィリアム・モリスとジェンティリティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 戸渡文子
 無作法なジェントルマン/洗練された家づくり/慎ましいマナーとしての田園生活/
 新しい工場/女性についての沈黙/モリスにとってのジェンティリティ
9 拡張講義運動と労働者教育−統治する者のための教養教育・・・・・・・・・・・・松浦京子
 大学人と労働者教育/「国民的である」ことをめざして−自己主張としての「大学
 改革」/大学拡張講義運動−「圧倒的な影響力を手中にしつづけるために」/
 リベラル・エデュケイション(一般教養教育)の価値の主張/シティズン教育のために/
 ジェントルマンの文化−統治するものとしての教養
補 論 「帝国とジェントルマン」再考・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・川北 稔
 帝国とジェントルマン−1970年/「擬似ジェントルマン」としての植民地ジェントル
 マン/帝国の「イギリス化」/植民地とヨーロッパ/帝国とジェントルマン−2000年
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