研究書・論文 
近代スロヴァキア国民形成思想史研究 近代スロヴァキア
国民形成思想史研究

「歴史なき民」の近代国民法人説


中澤達哉


定価: 本体7200円+税
2009年12月刊
ISBN978−4-88708-386−8
A5箱 454頁

在庫あり
スロヴァキア国民形成理論の構築とその特徴を解明する最新の研究
近代ヨーロッパの国民形成に関する従来の叙述に再考を迫る

近代スロヴァキア国民概念は,近代市民権や人権の原理から構想されるだけでなく,それと同程度に中世 後期の社団国家原理の助力を得て構築された。本来,言語・文化集団がもつことのなかった国政的属性の 多くは,中世後期の社団原理の法的枠組みから継承されたものである。そうした「歴史なき民」の「国民法 人」説は,近代ヨーロッパの国民形成に関する従来の叙述に再考を迫る他,近代性それ自体の脱構築をも 示唆しているのである
【略目次】
問題設定
研究史
第一部 国民形成理論
 序章 中世後期ハンガリー国制史・政治思想史
 第一章 絶対主義と社団国家 ―国家法人説とナティオ概念の多義化―
 第二章 メッテルニヒ体制とナーロト概念の成立
 第三章 中世社団論と近代国民法人説 ―ヘーゲル主義と近代自然権―
第二部 国民形成運動
 第四章 国民法人の国制上の権利主体化と内的近代化(一)
       ―最後の議会と民衆の国民化
 第五章 国民法人の国制上の権利主体化と内的近代化(二)
       ―1848年革命と王冠概念の援用
 第六章 国民法人の国制上の権利主体化と内的近代化(三)
       ―1848年革命と皇帝権の援用(一)
 第七章 国民法人の国制上の権利主体化と内的近代化(四)
       ―1848年革命と皇帝権の援用(二)
 終章 新絶対主義と家父長制国家 ―社団国家原理の放棄と親露主義―
 結論 法人としての近代国民
【書  評】
コメニウス大学(スロヴァキア)の雑誌に紹介されました。

  コメニウス大学、雑誌
【著者紹介】
中澤達哉 なかざわ たつや

1971年生まれ
1997年スロヴァキア科学アカデミー歴史学研究所留学,早稲田大学文学部助手などを経て,
現在,福井大学教育地域科学部准教授
                                               2009年12月現在
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